2024年3月30日
妊娠と葉酸
葉酸は胎児の異常(神経管閉鎖障害)の発症リスクを減らすことができると考えられています。神経管閉鎖障害とは、受胎後28日頃に胎児の神経管に起こる障害で、二分脊椎や無脳症、髄膜瘤などがあります。葉酸を摂った方がいい時期は、妊娠の一か月以上前から、妊娠三か月が良いと思われます。神経管は受胎後28日頃に出来るため、妊娠に気づくことがないのが普通です。胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを減らせると考えられている栄養素は、現在葉酸だけです。葉酸は妊娠初期や妊娠の計画がある女性は普段の食事から一日240μg、加えてサプリメントなどで400μgの葉酸を摂ることがいいと思われます。食事に含まれる葉酸は摂取量の半分程度しか体内で利用できず、必要量のすべてを食事で摂ろうとすると大変です。そのため、利用効率の良い葉酸が含まれるサプリメントを利用することで、無理なく葉酸を摂ることができます。妊娠、出産のためには、母体の健康が重要です。サプリメントだけで栄養素を補おうとせず、バランスの良い食生活を心がけましょう。